沼メモ

FF14(槍鯖)、その他ゲームやらなんやらの話題を書きたい。

デス・ストランディング感想

デス・ストランディングのストーリーを終えたので感想など。

結論から言えば、久しぶりにコジマニウムを大量に摂取できてとても満足している。
思えばメタルギアソリッドVを作っていた段階から不穏な噂を耳にしたりして、小島監督の動向は気になっていた。コナミを退社したときは今後はどうなるのか不安になっていたが、そんな中で発表されたデス・ストランディングは当初どのような内容なのか判然とせず、期待半分といったところだった。

発売前になって大まかな内容は発表されたものの、その内容は「荷物を届けるゲーム」というもの。当初はインディーズゲームみたいに、刺さる人には刺さるような小規模なゲームなのかと思っていた。
だが実際にやってみると、世界観に引き込まれたし、ボリュームもかなりあったし、何より「荷物を届ける」ゲームがとんでもなく面白かった。

 

■課題と選択と報酬:デス・ストランディングの面白さ


デス・ストランディングは「荷物を届ける」ゲームだ。FF14的に言えば「お使いクエスト」の連続と言える。お使いクエストというと作業感が強くなりがちでとっとと終わらせたい種類のクエストになりがちだが、デスストではこれをゲームとしてデザインしている。
おそらくお使いクエストが何で面倒くさいかというと、お使いすること自体が簡単で、障害や課題がほとんど無いからのように思う。
デスストでは「荷物を届ける」ことが結構大変だったりする(特に序盤~中盤)。事前にマップを確認してもそんなに情報量が多くないから、平坦だと思って行ったらとんでもない凸凹悪路だったり、狭い川だと油断してたら渡れないほど深かったり、ついでに面倒なBTが進路上にたむろしていたりといった具合。
こういった「課題」を解決するために、プレイヤーはいろいろと「選択」することになる。補助荷物は何を持っていくか、車両は使えるか、ルートはどうするか、BTやミュールは避けるかどうか。その選択の果てに重い荷物を現地に届けたら「こんな仕事ができるのはお前しかいない」とか「素晴らしい」とか、めちゃくちゃ褒められる。そして新たな課題を出されて、選択して、報酬を得るというサイクルを回していく。
このサイクルが上手く回り、さらに徐々に真実が明らかになっていくストーリーも相まって、「荷物を届ける」ことが達成感のある面白さになっている。
終盤に向かうにつれ、装備が整ってくると配送自体の難易度は下がってくるが、武器や装備が使えなくなるといった場面も出てくるので、最後までだれてしまうということもなかった。

 

■探索の楽しさ


荷物を届ける楽しさ以外にも、オープンワールドの醍醐味としてマップ探索の楽しさもある。まおゆう的に言えば「あの丘の向こうを見てみたい」だ。BT地帯を抜けて山を登り切ったら、眼下に目指す都市が見えてくる。流れる音楽を聴きながらゆっくりと坂を下りていくときの心地よさはとてもよかった。

あと、道なき道を無理やりがりがり進んでいくのも面白い。

 

■繋がることの面白さ


「ソーシャルストランドシステム」と銘打たれた緩やかなオンライン要素も今作の特徴。ゲームプレイ自体は1人用なのだが、他のプレイヤーが作成した建築物が共有され、それにいいね!ができたり、プレイヤーの落とし物を拾って届けることができたりする。
これを初めて聞いたときは、そんなに面白くなるのだろうか?と思っていたのだが、実際にやってみるとこれが心地いい。
「ここに道路あったら絶対便利だろうな」と寄り道して素材集めて、結構頑張って道を整備したりすると、「○○があなたの作った道路を通りました」とログがバンバン入ってくる。これが心地いい。
自分が作ったセーフハウスが壊れそうになっていたら他のプレイヤーが修復してくれるのも心地いい。
無茶な道を通って、敵の真っただ中でバイクを破壊してしまったら、他の人が残していったバイクを見つけて難を逃れたりするとサイコー!と言ってしまったり。そういう心地よさが、このシステムには詰まっていた。

 

FF14の第一世界でサムが来たらどうなるか?


私はある作品のキャラが他の作品に出演したらどうなるかという妄想が大好きなんだが、サムがFF14の第一世界に行ったらどんな感じになるだろうとふと思った。舞台的には結構面白そうな感じがする。滅びに瀕した世界、罪食いという脅威、それぞれに閉じこもったコミュニティ、それぞれを繋ぐために荷物を届けるサム。「闘争は不毛で、閉じこもって世界が滅ぶまでの安寧を得ることが幸福」とランジートは言っていたが、サムだったらどんな返答をするだろうか。

 

■最後に

 

小島監督作品が好きな人はまず買って損はないと思う。そうでなくても一度やってみてほしい。
細かい演出でゲームテンポが悪いとか、字が小さいとか細かい不満点はあるものの今までに体験したことのない面白さが詰まったゲームだった。
ストーリーも難解に思われるかもしれないが、テーマ自体は「繋がりを持つ」という普遍性の高いものだし、結構わかりやすいのではないだろうか。