沼メモ

FF14(槍鯖)、その他ゲームやらなんやらの話題を書きたい。

己に潜む世間の目

自分の中に、自分が嫌っている世間の目みたいな価値観があるなーって感じて、そういうのに振り回されたくないな~って話。

 


もう随分昔のことながら印象に残っていることがある。

7,8年前だったか、まだ自分が学生で、秋葉原を散策していた時のこと。

いわゆるメイド姿にコスプレした女性を見た。チラシみたいなのを配ってたから、多分お店の呼び子だと思う。

ここまでは秋葉原ではいつもの風景だろう。

ただ、ご本人には本当に失礼だとは思うが、その女性の風貌が気になった。

 

服はピンクのフリフリが着いたメイド衣装ながら、年の頃は見た感じ50代以上に見えた。今どきはお年を召されていても美魔女と呼ばれる人もいるが、そういったタイプでもなく、皺が刻まれ、苦労してお年をとられたのが感じられるようなイメージ(完全に個人の偏見です)。

 普段秋葉原でメイドのコスプレしている人たちと比べると、ひどく浮いた印象の女性だった。

その人を見た時、当時の自分は何だかネガティブな「うっ!?」という感覚を持ち、その後「いい年して何をやっているのだろう…」と感想を持った。

その瞬間、「ああ、これが世間の目というものか…」と少し自分に落ち込んでしまった。


私はいわゆる世間の目みたいな価値観が好きではない。
ゲームが好きと公言しているとたまーに「(年齢的に)まだゲームやってるの?」みたいなことを言われることもある。面と向かって直接言われることはあまりないものの、世間的にあまりいいイメージはないだろう。

そういうのに反発してやってきたところもあったから、コスプレとかについても、それこそ老婆だろうがきもいおっさんだろうが、本人が望んだコスプレであれば何ら妨げられるものではないのだから、変に拒否せずに「いいじゃん!」って思えばいいのにとそれまでは考えていた。

 

 で、現実にその場面に会ったらどうしたかと言えば、「いい年をして…」とかいう自分が忌み嫌ってきた感想を覚えている。
なんというか、自分自身が所詮「世間の目」を内包した俗物でしかないなーと思ってしまったわけだ。

 

それと同時に、自分の忌み嫌ってきた世間の目なる価値観も、別にきちんとした考えや思想があるわけではなくて、もっと原始的な自動的に浮かんでくる「うっ!?」というネガティブな感覚を根拠にしているに過ぎないのかもなーとも感じた。

 

「うっ!?」という感覚が自動的に浮かんでくるものなのだとしたら、それはもはや自然現象というものだろう。
雨が降り、川となり、海に流れて、雲となって、また雨が降る。それと同じこと。自然現象それ自体について良いとか悪いとかいう人はいないだろう。というか良いも悪いもない。ただそうだからそうなっているだけだ。

 

この自然現象としての感覚を根拠に世間の目が作られているなら、そんなものにいちいち固執して、嫌っていた自分は大分あほになるな。

私の感じてきたことは雨が降る中わざわざ傘も差さずに外に出て、「雨が降るのは悪いことだ!。やめろ俺を濡らすんじゃない!!、とっとと晴れろ!」と言っているようなものだった。
良いとか悪いとかないし、雨が降ってるなら家にいればいいし、出かけたいなら傘でも差せばよかったのだ。坂本龍馬みたく雨に濡れるから川に泳ぎに出かけてもよかったかもな。

 

出来ればいちいち自然現象としての感覚に振り回せれないようにしていきたい。
ただ、なかなか難しそうだな~。どうしたって嫌な言葉を聞いたら嫌な気持ちになってしまうもので、それに振り回されるのも人間だろうという気持ちもある。

それにそういった自然現象としての感覚から距離をとろうとするなら、ネガティブな感情を遠ざけることもできようが、同時にポジティブな感動とか楽しみなどからも距離を置くことになりうる。

 

この辺のバランスをどう取っていくのかがこれからの肝かもな。