麻辣湯(マーラータン)なるものが流行っているという。なんでもスープが提供されて、客はスープに入れる具材を好きに選べるスタイルらしい。
たまに店の前を通るたびに気にはなっていたが、並んでいるのが若い女性客ばかりで、男1人では入りにくく縁遠いものと感じていた。
しかし先日妻と出かけた時に、麻辣湯を食べに行こうという話になり、ついに食べる機会が訪れた。
行ってきたのは七味という麻辣湯の専門店。調味料みたいな名前だなと思いながら列に並ぶ。結構な人気店のようで行列ができているが、せっかくここまで来たので列に並ぶ。結局4、50分ほど並んでようやく店に入れた。
並んでいるうちに妻からなんとなく食べ方の概要を聞いておいた。まず具材を選びボウルに入れていく。最後に重量を測り、重量に応じて金額が変動する仕組みのようだ。
店の張り紙にはおすすめは400gと記載されていたが、素人にはいまいち400gの具材のイメージが掴めずピンとこない。
さて、実際に具材を選ぶところまできた。麺の種類が豊富で中華麺からこんにゃく麺、春雨、噂に聞く刀削麺も置いてあった。具材も牛肉、ウインナーなど肉類からカキ、エビ、タコ、アサリなど海鮮系もあるし、ほうれん草、チンゲンサイ?、きのこなど野菜類まで、目移りするほど充実している。どれを選ぼうか考えるのが楽しい。
とりあえずおすすめであった400gを意識するが、具体的なイメージがわからないので、とりあえずメインになるだろう麺類を入れることにする。
最近は糖質を気にするお年頃になってきたため、ヘルシーっぽい春雨をまず入れる。ここの春雨は細い春雨が繋がったものと、そのまま一本が太いものと2種類あり、どちらも入れてみる。しかし、ぬるぬると滑って一回に2、3本しか取れない。えらい取りにくいな〜と思いながら3回、4回とすくっていく。
こんにゃく麺もヘルシーだから追加し、刀削麺ももちもちしていて美味しいと口コミあったので、ババっと入れていく。あとトッポギももちもちしていて美味しいらしいので、数本とる。とりあえずメインの麺類が固まったのでいったん重さを測ってみると…。
「430g」
あれ、まだ麺しか入れておりませんが…?
おすすめは400gとあったけど、結構少なめに書かれているのだろうか?と思い、サブ食品を入れるために食材置き場に戻る。
おいしそうなタコや、食感が良さそうな白キクラゲ、肉枠として小籠包を入れてこんなもんかなと思って再度重さを測る。
「560g」
当初の想定からは大分多くなってしまったが、別に取りすぎた感もないし、こんなものかなと思ってお会計して席を待つ。
ちなみに妻も同じくらいの重量になったみたい。
お会計をしてしばらくすると、ボウルに入れた食材とスープを合わせて調理されたものが出てきた。

手前が自分のやつ
なんか、麺多くね…?
一瞬具材の多さに違和感を覚えたが、食べてみると味はとても美味しい。自分の好みの味。辛味はありなしを選べるが、ありでも美味しく食べられるくらい。店の奥には胡麻だれとラー油があり、味を調整できるのも嬉しい。
春雨も細いのが連なったものと太い春雨で食感が違ったり、刀削麺やトッポギはもちもちで美味しい。他の具材もスープを吸ってとても美味しかった。妻から揚げパンを半分もらったのだが、スープを吸い込んだパンがとても美味しかった。もう一度行く時は揚げパンを取りたい。
この時はまだ、心に余裕があった。
そんな感じで美味い美味いと食べていたのだが、はて、麺がなかなか無くならない。
そんなに多い量を入れたつもりはないのだが、お腹には溜まっていくのになかなか終わらない。スープと合わさって体積をどんどん増やしているかのようだった。最後の麺を食べ終わった時、もはやお腹がパンパン。
妻とは最後に取り放題のご飯を入れて食べたら美味いだろうと話していたのだが、そんな余裕はどこにもなかったのだった。
ちなみに妻は麺をそこまで入れてはいなかったが、分量としては同じくらいだったので同じく苦しんでいたのだった。
この手記を見た者で、これから麻辣湯を食べる者がいれば気をつけてほしい。どれだけ材料を入れられるとしても、特に麺を入れすぎてはいけない。最後はただ自分を苦しめるだけの存在になってしまうのだ。