バーに行った話
人生の実績:「バーに行く」を解除した
— Numa@槍鯖 (@numa_souya) 2021年11月21日
たまに駅を利用するときにとあるバーの横を通る。薄暗い照明の中、ランプの明かりがふつふつと灯っているのを通り過ぎるたびに見ていた。
お酒は得意ではないものの、バーの雰囲気はとても好みだった。しかし、どうにも気恥ずかしい気持ちがあって、ずっと入れずに来ていた。
先日、ふと酔いたい衝動に襲われ、どうせだったらバーに行ってみるか!と思い立って外に出た。
夕飯を外で食べたあと、意を決して気になっていたバーに向かった。とはいえ、一人でいざ入ろうとするとやはり難易度が高い。
決心がつかないまま、店の周囲を5周くらいぐるぐる周っていた。そのうち食事で高揚していた気分がだんだん落ち着いてきてしまい、「今日はもういっかな…」となってくる。
しかしせっかく着替えて外にまで出たのに、このまま帰ってしまうのも癪だ。いい加減足も疲れてきた。
時間をかけて店に入ったときの状況をシミュレーションしつつ、意を決して入口に行け……なかった。
何故か店員が急に外に出てきてキョロキョロして、入口前にいた自分と目があってしまった。私はというと、目があった瞬間ビクッ!としたあと、そそくさと通路の方に進路を変更し、入口を通り過ぎた。
扉の先は2階になっていて、そこから階段を降りて席に向かう。席はカウンターとテーブルがあり、広々とした空間だ。
照明は薄暗く、所々に間接照明が置かれており、それがテーブルの木に反射して上品かつ幻想的な雰囲気を漂わせていた。
外観からは想像もつかないお洒落空間だった。
1人なのでとりあえずカウンターに向かう。日曜の夜だからかコロナの影響が強いのか、自分以外に客はおらず貸切状態になっていた。
席につくと席上のランプが灯されて、お洒落度が更に上がっていく。
メニュー表を手渡されるが、中を見ても数種類以外はどんな感じの味なのかよくわからないものばかりだった。
一応バーに行くって決めたときに、お酒の種類とかを軽く確認しておいたのだが、実際どれが自分に合うのかよく分からん。
バーテンダーに聞いてみると要望言ってもらえたらおまかせで作りますとのことなので、度数低めで柑橘系のカクテルを頼んでみた。
しばらくすると、ジャッジアイズで見たようなグラスと球形の氷にみかんのカクテルが入って出てきた。
これこれ、この感じな!
味はまあ、お酒って感じ。飲みやすくはあったけど、最高に美味いとかそんなことはなかった。
お酒をちびちび嗜みながら、バーテンさんと少しばかり世間話をする。
なるほど、こういうものに楽しみを見出して、バーに通う人もいるんだろうなと納得していた。
会計すると、カクテル2杯とジャーキー1つで3,000円ちょっとだった。お酒を楽しむだけだと少々高いなといったところ。
今回は雰囲気を楽しめたし、バーというものがどういうものか分かったので満足した。
たまにはこういった今まで入れなかった店に入って、雰囲気を楽しむのも悪くない。