最近図書館を利用するようになって気づいたけど、うちの市立図書館、なんか安心して長居できる場所になってない気がするんだよな。
— Numa@槍鯖 (@numa_souya) October 3, 2021
コロナのせいもあるんだろうけど
FF14内の読書会に参加するようになって、図書館に通うことが多くなった。
今まではあまり意識していなかったが、通うようになってみると、なーんか居心地があまりよろしくない気がする。
コロナの影響もあるんだろうけど、雰囲気が何か暗いような…。図書館ってこういうもんだろって言われるとそうかもなーという気もしてくるが、もう少し面白い場所に出来ないだろうかとつらつら考えていた。
先日「名古屋みなと蔦屋書店」に行ったときに、楽しい本屋だなーと感じたことを思い出す。
機能の異なる公立図書館と民間の書店を単純に比較することはナンセンスな気もするが、自分が欲しいなと思う機能は名古屋みなと蔦屋書店にあるように思う。
こちらは愛知県名古屋市港区にある書店で、本以外にも生活雑貨の販売や展示がされていたり、書店の中にカフェが併設されていたり、作家とのコラボイベントを行うなど単純な本屋というよりは本を入口に色々な体験を売るような店になっていた。
ふらりと入って、展示されている本を物色し、併設のカフェに座ってゆっくりと本を読む。
人の行きかう音や店員の話し声、活気をそのままBGMにして本を読むのがとても捗った。
とはいえこれは書店の話。
図書館としてはこういう機能は難しいのかなーと思っていたところ、フォロワーのうーさんから滞在型と言われる図書館もあると教えてもらった。
や、実際滞在型というレストラン併設とかもあるわけなのでそこは面白く工夫する仕組みが欲しいですよね。個人ブースや完全サイレントのサイレントルームとかも面白いんですが。利用者さんの声汲み取ってほしいですね。
— Wuhou(うーほう) (@Wuhou15g) October 3, 2021
滞在型図書館は単なる書籍の貸し出しだけでなく、市民が憩いの場として使用し、時間を気にすることなく、のんびりと過ごすことのできる空間を提供するような方向性の図書館と言える。
カフェやセミナールームが併設されていたり、電源やWiFiが整備されていたり、市民交流の場が配置されているのが特徴だ。
不勉強でそういう取り組みがあること自体を知らなかったので、少し調べてみると割と近場に滞在型図書館があるようだった。
それが「みんなの森 ぎふメディアコスモス 」
岐阜市立中央図書館や市民活動交流センター、市民ホールとかを集めた施設だ。
敷地内にスタバが併設されており、物づくりのスタジオやダンススタジオみたいなスペースもあるなどかなり大きな施設だった。
図書館スペースは2階が入口になっている。
入ってみて気づくのは図書館全体が明るく遠くまで見渡せることだ。
写真撮っていいのか分からなかったので、撮ってこなかったことが悔やまれる。内部の写真はこちらが分かりやすい。
まず本棚の大きさがそんなに高くない。
2階の本棚は全て大体自分の目線くらいまでの高さで160センチ弱くらいだろうか。
本棚の配置もグローブと呼ばれる円形空間から放射線状に並んでいる。
本棚の高さ、配置、空間の広さが相まって、圧迫感が全くなく開放的だ。
また座席数が非常に多い。
座るために空間が各所にあり、ゆったりしたソファ型の広い座席や、複数人で座れる椅子、個人で使う用の椅子など用途別に様々な座席が用意されている。
奥まった場所には一人で座って静かに読める空間。中心に近いところには複数人で座っても問題ない空間といった感じで役割分担がされているようだ。
テラス席もあり、晴れた日には特に気持ちよく読書できそうでうらやましい。
複数人で話をしている人もいたのも印象に残った。
何人かで来てソファに座って、本を片手に話をしている光景が随所に見られた。
学校の図書館等ではどうしてもひそひそ話になってしまうし、話すこと自体はあまり歓迎されないが、この空間では普通のトーンで話す分にはあまり問題にならないように感じる。
私なんかは多少がやがやして活気があったほうが好きなタイプだから、人が普通に話をしていられる空間になっていることは喜ばしい。もちろん一人で静かに勉強するためのスペースもあり、静かな空間が良ければそちらを利用することもできる。
1階にはカフェやコンビニが入っており、通路でカップ焼きそばを食べている人を見た時は結構な香りが漂っていてさすがにビビった。
おなかが空いたら軽食を取るのによさそうだ。
こんな感じで、私のあったらいいなをそのまま突っ込んだような図書館の作りになっており、比較対象としてとても参考になった。
ここの空間の特徴を一言で言うなら、「みんなが集まる広場に図書館機能を入れた」ようなイメージだろうか。
いや、普通にいい図書館だよ。今はコロナでイベントとかはあまりやってないみたいだけど、図書館行くついでにイベントに参加したりとか面白そう。
翻って、うちの市立図書館を見てみる。
とりあえず感じたのは本棚の高さ。
自分の頭の高さはゆうに超えており、180センチ程度はあるだろうか。向こうを見渡すことは全くできない。
本棚の配置も昔ながらというか、普通にずらっと長方形の空間に並んでいる状態だ。検索性はこちらの方が高いように思うが、解放感とはまあ無縁の配置だ。
また座席、特に複数人でゆったり座るようなスペースが全くないことも分かった。一人用の席は勉強室や窓際に多少は置いてある(こちらも少ないように思えるが)。しかし、誰かと話したり交流する空間が図書館内にはほとんどない。
実際に利用者を見てみると、図書館の入口までは何人かで来ていても、中に入ると一人になって本を選ぶ人がほとんどで、何人かで集まって話をしている姿は全くなかった。
図書館を出ればそういった交流の空間もあるにはあるが、空間同士が断絶している印象を受ける。
例えば図書館で本を借りて、それをそのまま外に持って行って読んだり、人と交流するという使い方はあまりやろうと思えない。席自体が少ないし、外の空間は本を読むような空間にはできていないような気持ちがする。
図書館は図書館、交流スペースは交流スペース、店舗は店舗でそれぞれの空間が分離して存在しており、利用者同士が交わることがないようなイメージが強い。
私も施設の使用者すべての使い方なんて知らないから、うまく使っている人はいるのかもしれないけどね。
とりあえず感じたのはこんなところだろうか。
もちろん、そもそもの施設の大きさや立地条件によるところも大きいし、図書館の方針もあるだろうから一概に真似すればいいもんじゃないけど、圧迫感の少ない配置とか空間デザインみたいなところは、もう少し面白く見直せる余地があるんじゃないかなーと考える今日この頃。
とりあえず駐車場の無料時間を2時間までにするところから始めてほしいな。