沼メモ

FF14(槍鯖)、その他ゲームやらなんやらの話題を書きたい。

十三機兵防衛圏 感想

1月頭にはクリアしていたのだが、なんか色々ごちゃごちゃ考えていたら1か月くらいかかってしまった…。

 

昨年末からネット上で話題になっていた本作。
当初、パッケージをちらっと見た感想は「ロボット物かー、あんまり興味ないな」だった。
浅学ながら開発のヴァニラウェアの名も知らなかったので、普通にスルーするところだった。

ところが、まあネット上の評判が良いこと良いこと。人が楽しい楽しいと言っているととりあえずやりたくなってくる性分のため、とりあえず体験版をプレイ。
その後、どっぷりとはまり込み睡眠時間を削りながらプレイしている男の姿があった。

できるだけネタバレに注意したいが、正直何言ってもネタバレになってしまう気もするので注意してほしい。

 

ガンパレード・マーチというゲームを知っている人はいるだろうか?。PSのゲームで、少年少女が幻獣と呼ばれる正体不明の敵と戦いながら恋愛したり、遊び歩いたり、ソックスハンターになったりするゲームで、ゲーム中に様々な謎がちりばめられた世界観も魅力のゲームだ。
体験版をやったときガンパレード・マーチと十三機兵防衛圏の雰囲気が似ており、世界観が好みに感じたので購入に踏み切った。

 

SLGの戦闘パートとADVパートが完全に分離しており、ADVパートでは戦闘パートに至るまでの物語が描かれる。13人のシナリオから1人選んで物語を進めるとストーリーの断片が分かり、それが13人分合わさって、ストーリーの核心が見えてくるような作りになっている。

 

戦闘とADVが分離しているため、「ストーリーを知りたいのに戦闘めんどくさい」ということが終盤の一部を除いてほぼ起こらないため、最初のうちはADVパートをゴリゴリ進めていた。

 

これがまあ、スゲー…としか感想が出てこないような代物だった。
ネタバレになるのであまり踏み込んだことは言えないが、「真相はこうだったんだよ!」→「いや実はこうなってるんだ!」みたいな展開が折り重なって展開し、それを13人分のストーリーで矛盾なく詰め込まれている。

 

自分は小説とか書いたことのない完全な素人だが、そんな素人目に見てもとんでもない労力がかかっているだろうことが想像される物になっている。正直1週しただけではストーリーの全容を把握しきれなかったので、解説サイトを見てようやく分かってきたところ。

 

あととにかくキャラがいい
キャラクターがみんな可愛いorかっこいい。ビジュアル的な意味でもそうだし、生き様的な意味でもそうだ。
2Dイラストのキャラクターがばりばり動くゲームってぱっと考えた限りではやったことがなかったが、キャラごとの仕草に個性が出ていて違和感を感じたりしなかった。


生き様的な意味でもメインキャラは前向きで気持ちがいい奴らで好感が持てた。

人類がどうにかなりそうだったら、どうにかしたいとパッと行動していく。
今思えば、終わった後の感覚は有川浩の「阪急電車」を読んだときに似ていたように思う。あの心がスッとする感じがいい。クソッタレな環境や絶望的な状況でもあいつらは強い。

 

以下完全ネタバレなので白字

個人的にものすごく心に残ったのは最後の展開で、自分たちが生きてきた世界が仮想現実と知らされたにも関わらず、自棄になるような行動をとったやつが誰もいなかったことだ。困惑はしていたが、「仮想現実だっただと…、ウワー!!俺たちは何の存在意義があるんだー」みたいな感じではなかった。
それどころか、その仮想現実を後に再生して、その中の両親に自分の結婚を報告している。さらには、そのAIを現実世界で人間として再生しようとさえしている。これは何というか、すごいタフだと思った。
仮想現実ものって、仮想現実だと分かったとたんに、それが無意味なものとして扱われるようなイメージがあったから、本作の反応は新鮮に感じた。

ネタバレ終わり

 

キャラが魅力的だし、スッとするSFを楽しめるてすごい満足だった。ロボットものとかに興味がない人にもおすすめできる。