沼メモ

FF14(槍鯖)、その他ゲームやらなんやらの話題を書きたい。

FCオフ会inシンガポール 1日目

2019年初秋頃、FCメンバー随一のバックパッカーのニアさんよりDMが届いた。内容はシンガポールでオフ会しないかという内容。開催日だけ確認し、問題がなさそうだったので速攻でOKを出していた。もともとどっか海外行ってみてーなーとは思っていたが、自分だけだと不安でなかなか踏ん切りがつかず、二の足を踏んでいた。

出来れば旅慣れた人と一緒に行きたいと思っていたが、残念ながらリアルの知り合いにそういう人はいなかったのだ。そういうわけで、ニアさんの企画はまさに渡りに船だったわけだ。


懸念していたコロナウイルス関連でも中国以外は渡航禁止とかまではなかったので、問題なく行けてよかった


むしろ自分の体の方がまあまあやばかった。旅行の1週間前に風邪気味で風邪薬使ったら、喘息みたいな症状が出て咳が止まらなかったり、3日前には事故で目の角膜がボロボロになったりしており、行けるかどうか心配だったが何とか持ち直すことができた。

主催のニアさんはじめ、参加者の皆さんありがとうございました。

参加者はニアさん、白夜さん、コンさん、マーチさん、アキリさん、ルイさん、ハンニバルさん、私のフルパーティ。
FC内で何回かオフ会はしており、オフで初めましてなのはマーチさんだけだった。

 

これまでのラウレアオフ会レポはこちら

デザフェスとオフ会

FCオフ会2

 

■初日

シンガポール旅行初日。私は前日夜に関西空港近くのホテルに前拍し、朝に関西空港に着いていた。

空港内でルイさんと合流。ルイさんとオフで会うは前回のオフ会以来2回目だ
2人とも海外旅行は初めてだったが、空港スタッフに聞くなどして特に大きなトラブルもなく進められた。ルイさんが荷物検査直前で飲み物買って、すぐ検査で没収されていたのがハイライト。
自分もパスポートをどこで出すのかとか色々と勉強になった。

 

白夜さんはじめ各自ツイッターで匂わせツイートしてたのは笑った。

 

そしてなぜか参加していないバッバさんも匂わせツイートしていた。

 (沖縄行ってたらしい)

 

飛行時間はおおよそ5、6時間くらいだっただろうか。映画を観れたので、以前からジョーカーと比較して言及されてるのをみて興味があった「若おかみは小学生」を観た。観てみるとなるほどジョーカーと比べられるわけだと納得した。

 

他の映画を観たり、昼ご飯食べたりしてたら結構あっという間についてしまった。あと気づいたこととしては、窓際の席はテンション上がるが、トイレにマジで行きにくいということ。あそこまで椅子が狭いとは思わなかった。

 

飛行機から出てみるとあっつい!!!!
さすがに赤道下。まさに常夏という感じだった。ただ、日本のマジで熱い真夏日と比べると、死ぬほど暑いといったレベルではなかった。調べてみるとこの時期は雨期で比較的気温が低めらしい。暑さが苦手なのでいい時期に来られてよかった。

 

入国手続はパスポートを渡し、親指の指紋とって印鑑押して終了で、会話などは全くなかった。てっきり入国目的とか聞かれると思っていたから「sighttseeing」だけ覚えてきたのに肩透かしをくらってしまった。

空港にあったナナちゃん人形みたいな像。詳細不明。

 

それぞれシンガポールドルへ換金し、集合場所でしばし待つ。1時間ほどで全員集合した。リアルで初めましてなのはマーチさんだけ…。早速パッシブスキル「人見知り」を発動して、「リアル初めてだから挨拶しないとなー、ああ、何かタイミングがとれねー…」とか思ってたら、ニアさんが挨拶タイムを作ってくれて助かった。それぞれ挨拶をかわしてタクシーでホテルへ向かう。

 

ホテルは大分いい感じのところで部屋も広く特に不満はなかった。プールもあったのだが、結局この旅行中に入ることがなかったのでそれが少し心残り。


とりあえず部屋に荷物をおいてご飯を食べに行く。通りの向こうに結構人が入っている店があったのでそこでご飯となった。ビリヤニというご飯ものとかムタバクという揚げパンみたいなものとかアラブ系のご飯を食べた。これがめちゃくちゃ美味く、価格もリーズナブルでいい店だった。後から確認したら結構評判のいい店だったみたいだ。

 

その後、白夜・コン・ルイと共に夜の街へ繰り出した。
オーチャードロードという渋谷だか原宿だかみたいな繁華街へ向かった。夜10時過ぎでもかなり人の往来があってにぎやかな一帯であり、この時間になっても多くの店は開いていた。

 

ここで初めて生絞りオレンジジュースを発見する。お金を払うとその場で生のオレンジを絞ってくれる自販機だ。ビャク・コン曰くシンガポールを紹介しているYouTuberが紹介していたらしい。飲んでみると確かに美味いのだが、今後行く先々で出会う上にオレンジジュース一択なので後半は「またか…」という気持ちになってくる。

 

FatCatという店名にテンション上がったり、夜食に点心を食った後、ホテルに帰って1日目は終了した。

 

 

 

十三機兵防衛圏 感想

1月頭にはクリアしていたのだが、なんか色々ごちゃごちゃ考えていたら1か月くらいかかってしまった…。

 

昨年末からネット上で話題になっていた本作。
当初、パッケージをちらっと見た感想は「ロボット物かー、あんまり興味ないな」だった。
浅学ながら開発のヴァニラウェアの名も知らなかったので、普通にスルーするところだった。

ところが、まあネット上の評判が良いこと良いこと。人が楽しい楽しいと言っているととりあえずやりたくなってくる性分のため、とりあえず体験版をプレイ。
その後、どっぷりとはまり込み睡眠時間を削りながらプレイしている男の姿があった。

できるだけネタバレに注意したいが、正直何言ってもネタバレになってしまう気もするので注意してほしい。

 

ガンパレード・マーチというゲームを知っている人はいるだろうか?。PSのゲームで、少年少女が幻獣と呼ばれる正体不明の敵と戦いながら恋愛したり、遊び歩いたり、ソックスハンターになったりするゲームで、ゲーム中に様々な謎がちりばめられた世界観も魅力のゲームだ。
体験版をやったときガンパレード・マーチと十三機兵防衛圏の雰囲気が似ており、世界観が好みに感じたので購入に踏み切った。

 

SLGの戦闘パートとADVパートが完全に分離しており、ADVパートでは戦闘パートに至るまでの物語が描かれる。13人のシナリオから1人選んで物語を進めるとストーリーの断片が分かり、それが13人分合わさって、ストーリーの核心が見えてくるような作りになっている。

 

戦闘とADVが分離しているため、「ストーリーを知りたいのに戦闘めんどくさい」ということが終盤の一部を除いてほぼ起こらないため、最初のうちはADVパートをゴリゴリ進めていた。

 

これがまあ、スゲー…としか感想が出てこないような代物だった。
ネタバレになるのであまり踏み込んだことは言えないが、「真相はこうだったんだよ!」→「いや実はこうなってるんだ!」みたいな展開が折り重なって展開し、それを13人分のストーリーで矛盾なく詰め込まれている。

 

自分は小説とか書いたことのない完全な素人だが、そんな素人目に見てもとんでもない労力がかかっているだろうことが想像される物になっている。正直1週しただけではストーリーの全容を把握しきれなかったので、解説サイトを見てようやく分かってきたところ。

 

あととにかくキャラがいい
キャラクターがみんな可愛いorかっこいい。ビジュアル的な意味でもそうだし、生き様的な意味でもそうだ。
2Dイラストのキャラクターがばりばり動くゲームってぱっと考えた限りではやったことがなかったが、キャラごとの仕草に個性が出ていて違和感を感じたりしなかった。


生き様的な意味でもメインキャラは前向きで気持ちがいい奴らで好感が持てた。

人類がどうにかなりそうだったら、どうにかしたいとパッと行動していく。
今思えば、終わった後の感覚は有川浩の「阪急電車」を読んだときに似ていたように思う。あの心がスッとする感じがいい。クソッタレな環境や絶望的な状況でもあいつらは強い。

 

以下完全ネタバレなので白字

個人的にものすごく心に残ったのは最後の展開で、自分たちが生きてきた世界が仮想現実と知らされたにも関わらず、自棄になるような行動をとったやつが誰もいなかったことだ。困惑はしていたが、「仮想現実だっただと…、ウワー!!俺たちは何の存在意義があるんだー」みたいな感じではなかった。
それどころか、その仮想現実を後に再生して、その中の両親に自分の結婚を報告している。さらには、そのAIを現実世界で人間として再生しようとさえしている。これは何というか、すごいタフだと思った。
仮想現実ものって、仮想現実だと分かったとたんに、それが無意味なものとして扱われるようなイメージがあったから、本作の反応は新鮮に感じた。

ネタバレ終わり

 

キャラが魅力的だし、スッとするSFを楽しめるてすごい満足だった。ロボットものとかに興味がない人にもおすすめできる。

2019年の振り返り

2019年の振り返りをゲーム、物、仕事、その他のトピックでやってみたい。

■ゲーム

ドラクエビルダーズ2 
 はい、結局クリアせずに終わりました。なんか、監獄編やってるあたりでエースコンバット7が来て、そのまま放置してた気がする。

エースコンバット7
 今年の本命その1。待ち望んだエースコンバットのナンバリングタイトル。ナンバリングとして納得の出来だった。OSTがそろそろ届くから超楽しみ。

numamemo.hatenablog.jp

・ジャッジアイズ
 自分には珍しいミステリーもの。キムタクが如くとも呼ばれる。引き込まれるストーリーだった。

numamemo.hatenablog.jp

・SEKIRO
 これまで挫折してきたソウルライクゲームの系譜。戦闘システムがとにかく気持ちよかった。

 SEKIROの感想文上げた気になってたけど、下書きを少し書いて放置してたのに今っ気が付いた。

・バタフライスープ
 無料でもできるPCのインディーズノベルゲーム。

numamemo.hatenablog.jp

FF14 漆黒の反逆者
 敵側の事情が分かる上にエモいストーリーがすごかった。

・Sword of Gargantua
 VRの剣戟アクションゲーム。家にいながら気軽にチャンバラが楽しめる。挙動とかに一部慣れは必要だが、仕様を理解してパリィとかをうまく扱えるようになるとすごい楽しい。

・ライザのアトリエ
 自分にとって2作目のアトリエシリーズ。同じ材料を何度も集めるなどの面倒くさい部分をシステムで簡便化されており、結構遊びやすかった。

・moon
 前から遊びたかったmoonがついにできた。演出が心に残る作品だった。

numamemo.hatenablog.jp

・デス・ストランディング
 今年の本命その2。新たなThe Hideo Kojima Game。荷物を運ぶという作業を面白いゲームにまで押し上げた視点がすごかった

numamemo.hatenablog.jp

思ったよりゲームの数が少なかった。仕事で帰ってからゲームをする気力がなくなってきているのと、可処分時間がVtuberの視聴時間に置き換わってきていることが大きかったな。
 ベストを選ぶとしたらやはりデス・ストランディングだろう。ゲームとしての新規さもそうだし、引き込まれる物語も随一だった。

 

■物

 何かブログ書いてる人って2019買ってよかったものランキングみたいなもの書いてるイメージあったからゲーム以外でやってみる。

電動歯ブラシ
 歯ブラシの仕方が下手で結構歯垢とか残っているらしかったが、電動歯ブラシにしてから同じ時間で効率的に歯磨きできてる気がする。
・ちょっと高い電動シェーバー
 もともとドラッグストアで数千円で買った電動シェーバーは持っていたが、2万円くらいしたブラウンの電動シェーバーにしたら髭剃りが大分楽になった。前だと完全に剃るのに同じ個所を数往復しなければならなかったが、新しいやつにしたら1往復くらいで剃れるようになった。
・Valve Index
 今を時めくHMD。これを買うまでは初代Viveを使用していたのだが、明確にグラフィックが精細になって満足。ただし、まだ対応していないゲームも多いため注意。
・oculus quest
 独立型HMD。かぶったら即VR空間という手軽さ。ケーブルレスという快適さはかなりのもの。主にケーブルあると面倒くさいアクションゲームをするために使用。現状はSword of Gargantua専用機になってる。

 

 残業代が出るようになったので、少々高い生活用品やおもちゃを買った年だった。やはり生活用品は多少高いのを買ったほうがQOLが上がる気がする。

 

■仕事

 初の部署移動を経験した。最初のうちはマジで初任者にやらせる仕事じゃないことやらされて、精神が荒んでいたが、途中から経験者の人が戻ってきてくれたことで大分楽になった。残業代でまあまあの金を得ることはできたが、来年度はもっと圧縮してーなー。

numamemo.hatenablog.jp

■その他

・ラウレアオフ会

新年早々のオフ会に参加した。

numamemo.hatenablog.jp

・DDPartyオフ会
 FF14ディープダンジョンを攻略するメンバーで行った長崎でのオフ会。ランタンフェスティバルの他、念願の廃墟とか動物園とかにもいけた。

numamemo.hatenablog.jp

 

 今年はこんな感じかなー
 来年の楽しみなところといえば、テイルズの新作とゴーストオブツシマかなー。テイルズはしばらく離れていたけど、キャラデザとか一新されてどうなるのか楽しみ。ゴーストオブツシマは和風ゲーム枠としてどんなシステムになるのか楽しみ。
この本命2つ以外でも面白いゲームを発掘していきたい。

 VRの世界がどうなっていくのかも楽しみだな。毎年のようにVR元年とか言われるが、一般に浸透するにはまだまだかかりそうな予感。ARグラスはほとんど眼鏡みたいな製品も出てきているみたいだし、そっちは徐々に浸透してくのだろうか?。MRグラスも欲しいんだよな。価格調べておくか。

 そんなわけで来年も楽しみにぼちぼち過ごしていきましょうかね。

ブログ更新についての考え方

このブログが始まったのが、2017年10月なので今月で2年と2ヵ月が経過したらしい。

当初の想定では半年くらいで更新が途絶えて黒歴史になるだろうと考えていたので、うれしい誤算といったところ。

 

それはそうと、どっかでブログを続けるコツ見たいなものを読んで、結構感銘を受けたのだが、今探してみても見つからないので、記憶を頼りに書いて記録に留めておきたい

 

  • 趣味でやるなら好きに書けばいい。題材も更新頻度だって自由だ。誰に見られなくたっていい。続けた結果として、人に見られて反応もらえるのはいいと思うけど、最初から人に反応してもらうようなことは考えないほうがいい。

 

  • わざわざ辞めなくたっていい。毎日更新している人もいるが、マネする必要はない。あなたのブログは半年に1度の更新かもしれないし、1年に1度の更新かもしれない。はたまた数年に1回だって別にいい。人それぞれに更新頻度は違う。書きたくなった時がその人がブログを書く適切なタイミングだ。わざわざ辞めるのではなく自分の思考を残せる場所として置いておけばいい。

 

  • ネタがないと言われるが、ネタというフィルターを通さないほうがいい。人間は無意識にいろいろと思考している。通勤の時に花が咲いているのを見つけたら、どうして花に目が行ったのかという視点で考えてみる。仕事をクソと思うならクソと思った理由を深堀りしてみるとか。「何か面白いネタはないか」というフィルターを通さずに、日常で感じたことを深堀りして書いてみれば、案外自分の価値観みたいなものが抽出されてくるので、それが面白いものになってくる。

 

大体上記のような感じだったように思う。半年くらい前に見たのを今思い出してるから、かなり不完全な気がするが、元の記事が見つからないからしょうがない。検索方法が悪いのか、記事自体が消されているのか、見たこと自体が自分の白昼夢だったのか…。

 

ともかく、上記のような感じで適当に思考を垂れ流す場所としてこれからも書いていきたいなーと思った次第だった。

「家族を想うとき」感想

ネットサーフィンしていたら、こんな記事を見つけて、紹介されていた映画「家族を想うとき」を観に行った。

gendai.ismedia.jp

終わったときの感想としては、ひたすら陰鬱になるような映画だった。

 

最近ではジョーカーが陰鬱になる映画として挙げられていたりしたが、個人的にはジョーカーよりも陰鬱だった。ジョーカーは最後に主人公が「ジョーカーになる」という感情の出口のようながあったが、本作に出口はない。根本的な問題は解決されないし、主人公を苦しめたものがなくなることもない。


まずまず幸せだったであろう家族がばらばらになり、主人公自身もボロボロになっていく。そんな映画だった

 

特にこういった社会派映画?みたいなものをよく観るというわけではなかったが、主人公リッキーの個人事業主として運送を請け負うことになるという設定が気になった。

 

以前私は仕事の関係で、税金の滞納者と話をすることが多かった。税金の滞納者は色々な人がいたが、その中でも結構な割合でいたのが個人事業主として請負をしている人たちだった。大工のいわゆる一人親方や、本作でも描かれるトラックドライバーもいた。その人たちの状況を聞いてみると、保障とかがなかったり、トラックを用意するために借金したりとか、請負の悲哀みたいな話を聞くこともあった。

そんなわけで、イギリスだとどんな感じなのだろうとリッキーの境遇に興味がわいたのだ。

 

以下、結構ネタバレあるかも。

 

 ■幸せな家族の崩壊

本作の主人公一家は、家族としては比較的まともな部類の人たちのように思った。リッキーは家族を養うために身を粉にしながら1日14時間、週6日のドライバーの仕事を続けるし、妻はパートの介護職をしながら家族の問題にも辛抱強く向き合い、家族に対して声を荒げたりなどはほとんどしない。長男は反抗期で悪ガキながらも家族を想っている描写があるし、妹も父親の仕事を手伝ったり健気なものだ。

 

しかし、そんな家族もばらばらになっていく。
リッキーも妻も過酷な労働環境から余裕を失っていく。息子は悪ガキとつるみ、あげく不祥事を起こしてしまい、親子仲に亀裂ができる。

 

リッキーも何もしようとしなかったわけではない。少し仕事を休んで家族の問題に対処したいと元締めの人に話をしてはいた。しかし、休んだ場合は罰金が科せられてしまうため、やむなく仕事を続けていた。

 

 ■辛かろうが続けてしまう労働

車が壊れれば自分で直せ、休んだら罰金を科す、荷物が盗難にあえば自分で補償する、ケガをしようが病気で倒れようが何一つ関係ない。それがリッキーの就いた仕事だった。
それでもリッキーは働き続ける。働かないと借金を返せないから。家族が路頭に迷うから。休んでいたら罰金が増え続けるから。

 

もちろん1日14時間週6日の肉体労働を体を壊さず、ずっと続けられていれば、借金を完済し、マイホームを買い、家族と幸せに過ごすという世界線もあったのかもしれなかった。

だが、どれほどの人間がそのような世界線にたどり着けるのか? 実際どうなのかはわからないが、少なくとも俺では無理だろう。

 

冒頭にも書いたように、本作ではこの根本的な労働の問題は何一つとして解決せず幕を閉じる。終わった後は何か重いものをずっしり抱えたような気分になること請け合いだ。人におすすめできるような映画ではないが、心に残る映画ではあった。

moon感想

デスストランディングにはまったことで一時中断していたmoonをラストまでやったので感想など。

とりあえず、謎解きが難しかった…。普通に攻略サイト見てしまった。
花火の順番とか、エレベーターの階とか全然気づかなかったわ。
近年の新設設計に慣れてしまうと、このレベルの謎解きは厳しかったなー。昔のゲーム特有の不便さかと感じた。

そんな難易度高めだったり、細かいところで不便さを感じるゲームだったが、心に残る演出が光ったゲームだった。

以下ラストのネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 謎解きがむずすぎたこともあって、ゲームの後半は淡々と進んでいたのだが、終盤の、ロケットで月に行くところからの演出はとても心に残った。


まず花火師が宇宙まで打ちあがるような花火を作って救ってくれたところ。苦労していたのにめちゃ立派な花火を打ち上げやがった!

 

その後、苦労して行きついた月には、自分が今まで救出してきた生物(?)たちがいて「お前らこんなところにいたのかー!」と結構感動した。

月の女王はmoonの世界を救うため、現実に繋がる扉を開けてほしいという。主人公は月の女王に言われるまま扉を開けようとするが、なぜか扉は開かなかった。

 

そうこうしているうちに勇者が来てしまい、救出してきた生物を皆殺しにして女王を殺して、自分も殺されて…。

すべてはゲームのプログラムに記述されたとおりに動いているようだった。

 

主人公が倒されると、「ゲームしてないで早く寝なさい」と母親の声が聞こえて、この画面になった。

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俺は当然コンティニューを押した。あの後どうなったのか? moonの住人をどうにかしたい気持ちだった。

そして、主人公はテレビに吸い込まれ、画面は懐かしの砂嵐状態となり何も進行しなくなってしまった。

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最初はフリーズしたか?と思っていたが、どうやら俺はバッドエンドを選んでしまったようだった。

コンティニューしてゲームに戻ったところで、永遠に同じ結末になるということらしかった。つまりあいつらを救うことはできない。ゲームはプログラム通りにしか動かない

 

ではどうすればいいのか?

 

そういえば月の女王が倒されたときこう言っていた。

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「扉を開けて」

 

俺に託されたのはゲームを続けることではなく、扉を開けることだったのだ。

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NOを選ぶと、ゲームを離れ、部屋の扉へ向かう。

 

現実の扉を開けた時、月の扉も同時に開き、ゲームの住人がリアルワールドに飛び出してくるような演出でmoonは終わった。

 

自分が助けてきたやつらが皆殺しにされ、どうにかしようと思ってゲームをコンティニューしても意味はない。

ゲームを離れて扉を開けることで、ようやく自分の願いを叶えることができるというこの流れはかなり心に残った。

これを発売当時にやっていたら、自分に相当影響を与えうるゲームになっていたと思う。

そのぐらいのインパクトがあった。

 

現代の新設設計と比べると、いろいろ不便でやりにくいゲームだとは思うけど、一度やってみるとキャラクターに愛着が湧くし、いいゲームだと思った。

 

 

デス・ストランディング感想

デス・ストランディングのストーリーを終えたので感想など。

結論から言えば、久しぶりにコジマニウムを大量に摂取できてとても満足している。
思えばメタルギアソリッドVを作っていた段階から不穏な噂を耳にしたりして、小島監督の動向は気になっていた。コナミを退社したときは今後はどうなるのか不安になっていたが、そんな中で発表されたデス・ストランディングは当初どのような内容なのか判然とせず、期待半分といったところだった。

発売前になって大まかな内容は発表されたものの、その内容は「荷物を届けるゲーム」というもの。当初はインディーズゲームみたいに、刺さる人には刺さるような小規模なゲームなのかと思っていた。
だが実際にやってみると、世界観に引き込まれたし、ボリュームもかなりあったし、何より「荷物を届ける」ゲームがとんでもなく面白かった。

 

■課題と選択と報酬:デス・ストランディングの面白さ


デス・ストランディングは「荷物を届ける」ゲームだ。FF14的に言えば「お使いクエスト」の連続と言える。お使いクエストというと作業感が強くなりがちでとっとと終わらせたい種類のクエストになりがちだが、デスストではこれをゲームとしてデザインしている。
おそらくお使いクエストが何で面倒くさいかというと、お使いすること自体が簡単で、障害や課題がほとんど無いからのように思う。
デスストでは「荷物を届ける」ことが結構大変だったりする(特に序盤~中盤)。事前にマップを確認してもそんなに情報量が多くないから、平坦だと思って行ったらとんでもない凸凹悪路だったり、狭い川だと油断してたら渡れないほど深かったり、ついでに面倒なBTが進路上にたむろしていたりといった具合。
こういった「課題」を解決するために、プレイヤーはいろいろと「選択」することになる。補助荷物は何を持っていくか、車両は使えるか、ルートはどうするか、BTやミュールは避けるかどうか。その選択の果てに重い荷物を現地に届けたら「こんな仕事ができるのはお前しかいない」とか「素晴らしい」とか、めちゃくちゃ褒められる。そして新たな課題を出されて、選択して、報酬を得るというサイクルを回していく。
このサイクルが上手く回り、さらに徐々に真実が明らかになっていくストーリーも相まって、「荷物を届ける」ことが達成感のある面白さになっている。
終盤に向かうにつれ、装備が整ってくると配送自体の難易度は下がってくるが、武器や装備が使えなくなるといった場面も出てくるので、最後までだれてしまうということもなかった。

 

■探索の楽しさ


荷物を届ける楽しさ以外にも、オープンワールドの醍醐味としてマップ探索の楽しさもある。まおゆう的に言えば「あの丘の向こうを見てみたい」だ。BT地帯を抜けて山を登り切ったら、眼下に目指す都市が見えてくる。流れる音楽を聴きながらゆっくりと坂を下りていくときの心地よさはとてもよかった。

あと、道なき道を無理やりがりがり進んでいくのも面白い。

 

■繋がることの面白さ


「ソーシャルストランドシステム」と銘打たれた緩やかなオンライン要素も今作の特徴。ゲームプレイ自体は1人用なのだが、他のプレイヤーが作成した建築物が共有され、それにいいね!ができたり、プレイヤーの落とし物を拾って届けることができたりする。
これを初めて聞いたときは、そんなに面白くなるのだろうか?と思っていたのだが、実際にやってみるとこれが心地いい。
「ここに道路あったら絶対便利だろうな」と寄り道して素材集めて、結構頑張って道を整備したりすると、「○○があなたの作った道路を通りました」とログがバンバン入ってくる。これが心地いい。
自分が作ったセーフハウスが壊れそうになっていたら他のプレイヤーが修復してくれるのも心地いい。
無茶な道を通って、敵の真っただ中でバイクを破壊してしまったら、他の人が残していったバイクを見つけて難を逃れたりするとサイコー!と言ってしまったり。そういう心地よさが、このシステムには詰まっていた。

 

FF14の第一世界でサムが来たらどうなるか?


私はある作品のキャラが他の作品に出演したらどうなるかという妄想が大好きなんだが、サムがFF14の第一世界に行ったらどんな感じになるだろうとふと思った。舞台的には結構面白そうな感じがする。滅びに瀕した世界、罪食いという脅威、それぞれに閉じこもったコミュニティ、それぞれを繋ぐために荷物を届けるサム。「闘争は不毛で、閉じこもって世界が滅ぶまでの安寧を得ることが幸福」とランジートは言っていたが、サムだったらどんな返答をするだろうか。

 

■最後に

 

小島監督作品が好きな人はまず買って損はないと思う。そうでなくても一度やってみてほしい。
細かい演出でゲームテンポが悪いとか、字が小さいとか細かい不満点はあるものの今までに体験したことのない面白さが詰まったゲームだった。
ストーリーも難解に思われるかもしれないが、テーマ自体は「繋がりを持つ」という普遍性の高いものだし、結構わかりやすいのではないだろうか。